おさかなの諸国漫遊記
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津田古墳群
つだこふんぐん
香川県さぬき市津田町津田・津田町鶴羽・大川町富田中・大川町富田東
①平成25年10月17⽇指定(2013年)
②香川県の東部、播磨灘を望む津田湾臨海部を中心とした東西4.5km、南北3.5kmの範囲に、古墳時代前期初頭から古墳時代中期初頭までの9基の古墳で構成する古墳群。6基の前方後円墳(うのべ山古墳、川東古墳、古枝古墳、赤山古墳、岩崎山4号墳、けぼ山古墳)と3基の円墳(一つ山古墳、龍王山古墳、岩崎山1号墳)からなる。当初は積石による墳丘や東西方位を指向する埋葬施設など、四国東部固有の特徴が認められるが、前期中頃になると円筒埴輪の導入や埋葬施設が南北方位に変化するなど、畿内地域の特徴が出ていることから、古墳成立期における地域社会の独自性を表すとともに、それが畿内地域からの影響を受けて変容していく過程を示す貴重な事例である。また、古墳群に見られる割竹形石棺は、この地域で産出する火山石で製作されているが、同じ火山石製石棺は、畿内・吉備・阿波地域にもたらされるなど、被葬者たちが海を介して他地域との交流を行うとともに、古墳群の立地の点からも海上交通を重視していたことが窺える点で、希有な例と考えられる。そして古墳時代中期に内陸部に墳長139mで四国最大の前方後円墳である史跡富田茶臼山古墳が出現すると、津田古墳群では古墳の築造が停止する。これは、当該期にこの地域で生じた大きな政治的統合がなされたことを如実に示している。
川東古墳
史跡
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